【高卒でも空港で働くことができます】グランドスタッフになるまでの3ステップを解説

　この記事は、グランドスタッフとして空港で働きたいけど、最終学歴が「高卒」だから心配している方に向けた内容となっております。

結論、高卒でも正社員としてグランドスタッフになれます。僕自身もついこの間までグランドスタッフとして空港で働いていましたので、現場で働いている人のある程度の学歴や生い立ちを知っています。高卒で働いている人は実際にいました。業務内容も変わらず、バリバリ皆さんと一緒に同じ業務をこなしていました。ただ、事実として割合は少なく、全体の1割程度が「高卒」でしたので多くはいないです。みなさんの中でも、これからグランドスタッフとして働きたいと考えている方には有益な情報を発信しておりますので、是非最後までみていってください。この記事では、グランドスタッフになるまでに必要なスキルを身につける為の、おすすめの学習アプリや転職サイトも紹介しておりますので参考にしてみてください。

▶︎【高卒でも空港で働くことができます】グランドスタッフになるまでの3ステップを解説

航空業界に憧れる皆さま

　私は現役で航空業界に勤めているサポート航空と申します。今回は、学歴が「高卒」の方に向けた記事になりますので、当てはまる方は是非最後まで見てみてください。

　この記事では、最終学歴は高卒だけど航空業界に就職したい、エアラインに転職したい、空港で働いてみたいと考えている方を徹底サポートさせていただきます。高校卒業したらすぐにエアラインスタッフになりたいって考えている人や、一度社会人として別の会社で働いてみたけどやっぱり空港で働いてみたいって思う人はたくさんいると思います。新卒・既卒で空港で働きたい方におすすめの記事となっております。

現役エアラインスタッフのデータ

　正直、グランドスタッフに限らず航空業界のスタッフは学歴が「大卒・専門卒」の方が8割程度であることは事実です。ただ、あとの2割は「既卒・高卒」であるということも事実なので十分に働けるチャンスはあります。

　多数派の大卒・専門卒の人は新卒入社で4月から教育が始まり、それぞれが各空港に配属されていきますが、2割の既卒・高卒の方は採用時期がバラバラで不定期に航空業界に入社するケースとなっております。採用の時期に間しては、実際に各航空会社の人事グループしかわからない為、採用情報は常にチェックしておく必要がありますが、ほとんどの確率で「既卒・高卒枠」が設けられています。JALやANAといった大企業でも同様に学歴比率は大卒・専門卒が8割、既卒・高卒が2割といったところです。特に契約社員や地域限定社員のポジションでは、高卒者も採用されることが多いです。学歴に関係なく、接客スキルや語学力、航空業界で働く意欲が重要視される傾向があります。高卒でもグランドスタッフとして採用されるケースは珍しくはないので、採用情報がホームページにアップされるチャンスを狙っておきましょう。その間は、自分自身のスキルを高めたり、ESや面接でアピールできるスキルを身につけたり、時間を無駄にしないように最大限の準備はしておきましょう。

エアラインスタッフ学歴比率(大卒・専門卒・高卒・既卒)

募集要項の応募資格

　グランドスタッフの応募資格で一般的にあるのは「TOEIC500点以上が望ましい」や「指定の時期に入社が可能な方」といったものがあります。基本的には、特別なスキルを求められることはありませんが、何も用意もせずに手ぶらで応募するようでは、他の就活者と差別化することができないので、資格を取得したり、珍しい経験をすることはおすすめします。実際にグランドスタッフを目指そうとすると、航空会社に入社するパターンと２次委託している会社に入社するパターンの2つがあります。それぞれの会社ごとに募集要項や雇用形態が異なりますのでご注意ください。

▶︎高卒でグランドスタッフになるための3ステップ

ステップ1：事前に実践的なスキルを身につける

　航空業界は専門的な業務が多いため、求められる能力がある程度限定されていることが特徴的です。「ここを押さえておけば活躍できる」というスキルを3つ紹介致しますので、ご参考程度にしていただければと思います。正直、エアラインの技術的なスキルや質の高いサービスは入社後に身につけることができるので、個々で努力しなければいけないことを身につけておきましょう。以下の3つです。

語学力向上

　空港の現場でグランドスタッフに求められる英語力は、「リスニング力」と「スピーキング力」です。しかし、グランドスタッフになるための就職活動で求められる英語力は「英検」「TOEIC」などの目に見える資格です。あなたがこれから目指す姿にピッタリな勉強をおすすめします。各語学学習方法ごとに特徴をまとめましたのでご参考ください。

学習方法	難易度	メリット	デメリット
英会話教室	⭐️⭐️⭐️	発音矯正、実践的な会話力向上、質問しやすい環境	コストが高い、通学の手間がかかる
オンライン英会話	⭐️⭐️⭐️	時間や場所を選ばない、比較的低コスト、様々な講師から選べる	相手の質によって差が大きい、顔を見ながらのコミュニケーションが難しい場合がある
英語学習アプリ	⭐️⭐️	時間を有効活用できる、手軽に学習できる、様々なレベルに対応	単調になりやすい、全てのスキルを伸ばすには不十分
英語のニュースやドラマ	⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️	生きた英語を学べる、リスニング力、語彙力向上	難しい単語や表現が多く、理解が難しい場合がある
英語の本	⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️	読解力向上、背景知識の習得	難易度が高く、挫折しやすい場合がある
英語で日記をつける	⭐️⭐️	表現力向上、思考力向上	正しい文法かどうかを自分で判断しにくい

コミュニケーションスキルを磨く

　グランドスタッフはコミュニケーションのプロ集団といっても過言ではありません。「高校を卒業してこれから社会人になる人」「転職をして初めて接客業につく人」は特にコミュニケーションスキルを磨いておく必要があります。実際に働きながら身につけることもできますが、それでは一歩遅いです。就活の面接時点である程度のコミュニケーション能力がないと採用すらされませんので、今のうちから学んで、スキルを磨いておきましょう。

聴く力

　相手が何を伝えたいのか、どのような気持ちで話しているのかを正確に理解することができ、信頼関係の構築に繋がります。相手の話を真剣に聞くことで相手から信頼され、より深い関係を築くことができます。さらに、相手の理解を深めることで相手の話をきちんと聞かないことで生じる誤解を防ぎ、スムーズなコミュニケーションが可能になります。聴く力を身につけることができれば、相手の意見に耳を傾けることができ、自分とは異なる考え方や価値観に触れることができます。問題解決のヒントにも繋がり相手の意見の中に、自分の気づかなかった問題解決のヒントが隠されていることがあるので視野を広げることにも繋がります。

話す力

　自分の考えや気持ちを正確に伝えることはコミュニケーションにおいて非常に重要になってきます。単語だけでなく、声のトーン、表情、ジェスチャーなど非言語的な要素も合わせて伝えることで、より深いレベルでの理解を得られます。話すことを通じて、幅広い人々と良好な関係を築き、自分のネットワークを拡大することで仕事探しやキャリアアップに繋がる可能性も十分にあります。人との繋がりを持つことは孤独感や不安感を軽減し、心の健康を保つことができるためコミュニケーションスキルを身につける上で「話す力」は重要になります。話す力は単に情報を伝えるだけでなく、人間関係を築き社会の中で生きていく上で不可欠な能力です。話す力を磨くことは、自己成長にもつながり非常に価値のある取り組みと言えるため、早い段階から身につけておくことをおすすめします。

体力・忍耐力を身につける

　航空業界で働くスタッフは、体力だけでなく、精神力、チームワーク、自己管理能力など、多岐にわたる能力が求められます。これらの能力をバランス良く身につけることで航空業界でのキャリアを長く充実したものにすることができます。体力・忍耐づくりのポイントをまとめましたので是非ご参考にしてください。

適切な運動習慣

　基礎体力（スタミナ）をつけるために、ジョギング、ウォーキング、サイクリング、水泳などの有酸素運動を定期的に行うことが重要です。これにより心肺機能が向上し長時間の勤務や移動にも対応できる体力が養われます。さらに、グランドスタッフは手荷物の取り扱いや空港での機材操作など、筋力が必要な場面が多いためスクワット、デッドリフト、プッシュアップなどの筋トレも効果的です。特に背中や脚、腕の筋肉を強化することが大切です。CAであれば長時間のフライトや立ち仕事による身体への負担を軽減するために、ヨガやストレッチで柔軟性を高め、体の動きやすさを確保することも重要です。

健康的な食事

　栄養バランスの取れた食事を心がけ、特にエネルギーを維持するために炭水化物、筋肉を修復するためにタンパク質、体の機能を維持するためにビタミンやミネラルを適切に摂取することが重要です。加えて、水分補給も非常に重要です。特に飛行機の中や空港内は乾燥しているため、こまめな水分補給が体力維持に役立ちます。

十分な休息と睡眠

　グランドスタッフは基本的に全員がシフト勤務のため、不規則な生活リズムが続くと体力が低下しやすくなります。できるだけ十分な睡眠を取ることを意識して、疲労回復のために質の高い睡眠を確保することが非常に重要になってきます。十分な休息と睡眠が体力・忍耐力のベースになるため丁寧に向き合いましょう。

ステップ2：自分自身のアピールポイントを明確にする

就職活動のES・面接などでアピールできる項目はある程度限られています。以下の5つは企業の人事グループに響きやすい傾向にあるので参考にしてみてください。

インターンシップ・ボランティア活動経験

⭕️メリット

　インターンシップ・ボランティア活動は実務経験を積むことで即戦力としての魅力を示すことができ、特にインターンシップでは、業界や職種に関する具体的なスキルや知識を習得したことをアピールできます。また、これらの経験は自主性や積極性を示す証拠として評価されやすく、企業に対して行動力のある人物であることを印象付けることが可能です。さらに、チームでの協働やコミュニケーション能力、問題解決力を培ったことを強調することで、職場での適応力を示すことができます。ボランティア活動は、社会貢献意識や倫理観をアピールするための大きな要素となり、企業から信頼される人物として評価されることが多いです。

❌デメリット

　インターンやボランティア活動は、通常短期間で行われるため、深い専門知識やスキルを身につけるには限界があります。また、志望する業界や職種と直接関連が薄い経験の場合、企業にその価値を伝えることが難しい場合もあります。さらに、これらの経験は他の就活生も持っていることが多く、他の候補者と差別化するのが難しい場合があります。特にリーダーシップや主導的な役割を果たした経験が少ないと、求められる役職に対して不足感があると見なされることもあるでしょう。また、企業によっては、ボランティア活動やインターンシップの経験をそれほど重視しないケースもあり、評価が期待通りでないことも考えられます。

スキル・資格・プロジェクトの管理経験

⭕️メリット

　スキルや資格を持ちプロジェクト管理の経験があることは、すぐに現場で活躍できる人材として認められやすくなります。また、リーダーシップやマネジメント能力を示すことができ、チームの中での指導力や問題解決力が評価されやすくなります。さらに、資格やスキルは業界における専門知識や実務経験を証明するものであり、これがその分野に精通している証として企業に対して強い印象を与えることができます。特に、プロジェクト管理経験がある場合、責任感や成果主義を持って仕事に取り組む姿勢が伝わりやすく、自己成長や継続的な学習意欲を示すこともできます。

❌デメリット

　業種やポジションによっては、プロジェクト管理経験が必ずしも求められない場合があり、その場合にはオーバースペックと見なされる可能性があります。また、アピールする際には具体的な成果を示すことが重要で、実績が曖昧だったり、具体的な数値や成功事例を提示できないと説得力に欠けてしまうことがあります。資格やスキルに依存しすぎると、柔軟性に欠けるという印象を与えてしまう恐れもあり、現場での適応力や新しいことを学ぶ姿勢も重要視される場合があります。そして、これらの経験をアピールすることで、企業側が高い期待を抱く可能性もありますが、その期待に応えられない場合、入社後のプレッシャーや評価に影響することも考えられます。

チームワーク・コミュニケーション能力

⭕️メリット

　まず多くの企業がこのスキルを求めているため、組織に適した人物であることを強調できます。どんな職場でも、チーム内の連携や情報共有が重要であり、コミュニケーション能力が高いことを示すことで、仕事を円滑に進める力があると評価される可能性が高いです。さらに、他者と協力する協調性をアピールできる点もメリットであり、特にチームプレーヤーとしての姿勢が重視される職場では大きなアドバンテージになります。また、チームでの円滑なコミュニケーションは、将来的なリーダーシップの素養とも受け取られ、キャリアの成長性を示せることもプラス要素です。

❌デメリット

　このスキルは多くの求職者がアピールするため、他の候補者との差別化が難しく、ありふれた印象を与えることがあります。また、具体的なエピソードや実績を伴わないと説得力に欠けるため、単に「コミュニケーションが得意です」と言うだけでは弱く見られる可能性もあります。さらに、専門スキルが重視される職種では、コミュニケーション能力だけではアピールが不十分で、技術的な強みや成果を示す必要が出てきます。加えて、過度に協調性を強調すると、自主性が乏しいと見なされるリスクもあります。チームワークを強調する際には、自分の役割や貢献度を明確にし、主体性を持って動ける人物であることをバランスよく伝えることが重要です。

問題解決能力

⭕️メリット

　企業にとって問題を解決できる人材は即戦力として高く評価されやすく、特に変化の激しい業界では非常に重要視されます。また、問題解決能力を強調することで、自立した人材であることをアピールでき、企業にとって自ら考えて行動できる社員は大きな価値があります。さらに、チームの中で協力しながらも、リーダーシップを発揮してチーム全体のパフォーマンス向上に貢献できることを示せる点も魅力です。もし過去に解決した問題の具体例やエピソードを盛り込むことができれば、自己PRに具体性と説得力が加わり、非常に強力なアピールとなるでしょう。

❌デメリット

　「問題解決能力」という表現自体が抽象的で、具体性が不足してしまうことがあります。エピソードや実績が不十分だと、単なる一般的なアピールになってしまい、他の応募者との差別化が難しくなる恐れがあります。また、強調しすぎると、企業側から過度な期待がかかり、実際にその役割を果たすのが難しくなることもあるかもしれません。さらに、一人で問題を解決する能力を強調しすぎると、協調性が欠けているように見られるリスクもあります。チームワークや他者との連携も重視する姿勢を忘れないようにしながら、バランスよくアピールすることが大切です。

リーダーシップ

⭕️メリット

　まず、リーダーシップを強調することで、主体性や責任感、チームをまとめる力があることを示すことができ、これは多くの企業で高く評価されます。自分が積極的に行動し、問題解決に向けてチームを導いた経験があるなら、将来的にマネジメントやプロジェクトリーダーの役割を担うポテンシャルも感じさせます。

❌デメリット

　リーダーシップを強調しすぎると、協調性や柔軟性に欠ける人物と見られるリスクもあります。また、具体的な実績やエピソードがない場合、信憑性が薄れ、単に「自己主張が強いだけ」と捉えられる可能性もあります。企業によっては、リーダーシップよりもフォロワーシップや協力的な姿勢を求めている場合があるため、アピールが企業文化に合わないとミスマッチになることも考慮すべきです。

ステップ3：ES作成・面接対策をする

　就職活動でエントリーシート（ES）作成や面接対策をする際には、まず企業研究を徹底することが重要です。企業の価値観やビジョンを理解し、自分がその会社でどう貢献できるかを考えた上で、志望動機や自己PRを組み立てる必要があります。その際、具体的なエピソードを交えることも大切です。単なる抽象的な言葉ではなく、過去の経験から具体的な成果や挑戦を示すことで、より説得力のあるアピールができます。さらに、表現は簡潔で論理的にまとめることが求められます。面接官や採用担当者がスムーズに理解できるよう、結論から話し、その後に詳細を補足する形が効果的です。

　一方で、強みだけをアピールするのではなく、自分の弱点や課題に対してどのように向き合い、成長しているかも示すことが有効です。これにより、自分の成長プロセスを具体的に伝え、自己認識の深さをアピールできます。また、志望動機と自己PRに一貫性を持たせ、会社に対してどのように貢献できるかを明確にすることが必要です。自分の能力や経験が企業の求める人材像と合致していることを意識し、話の流れを組み立てることで、説得力が増します。